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2018年11月5日 保護対象となるデザイン

意匠法で保護対象となるデザインについてのお話です。

保護対象となるデザインは、『物品の外観に施されたデザイン(形状・模様・色彩)』です。

4つ条件があります。

 

第1条件 一定の形状を持ち、市場に流通する物であること(有体物・動産)

物品から切離されたキャラクター等のデザインは、意匠登録の対象外となります。

 

第2条件 物品自体の形態であること

意匠に係る物品(登録対象)をハンカチとする場合、そのハンカチに付けられた模様等が登録の対象となります。

ハンカチを結んで花に似せた物品の場合、ハンカチ自体の形態ではないと判断される場合があります。

この場合、意匠に係る物品を審査官の判断する物品に修正する必要があります。

 

第3条件 視覚で認識できるもの

ダイヤモンドの形状や微小な歯車の形状等、取引の現場で拡大鏡などを使用することが通常の場合、肉眼で見難いものでも登録対象となります。

 

第4条件 視覚を通じて美観を起こさせるもの

工業デザインとして、美観を起こさせるものである必要があります。

 

意匠の保護対象は、物品の外観に施されたデザイン(形状・模様・色彩)ですので、内部構造については保護対象になりませんので、ご注意ください。

ただし、外部のケースが透明で内部が見える置物等は、その見えている範囲のデザインを保護対象とすることができます。